ミュージカルの歩みその5

あの有名なフレッド・アステアや、私も大好きなジーン・ケリーなどスターたちが現れ、シネマ・ミュージカルの黄金時代となったわけです。
60年代では、ベトナム戦争の影響でミュージカルも暗転します。

そのうちに、撮影はスタジオではなく、外貨両替 秋葉原ロケの撮影に変わり、大規模なスタジオは使われなくなります。
そして、アメリカの人々は希望を失い、非現実的なミュージカルを求める傾向がなくなります。
当時、テレビが普及し始めて、映画は衰退していくのです。

その後、テレビに対抗して映画界が考案したものが、大スペクタクル映画でした。
例えば、みなさんもご存知の「ベン・ハー」や「十戒」などがそうです。
本当にスケールの大きい映画でしたよね。
これらの超大作が競って制作されるようになりました。
ミュージカルで一世を風靡したMGMが、起死回生として制作した作品が、エリザベス・テイラー主演、「クレオパトラ」です。
数十億円の予算ということですので、今の価値ですと数百億円にもなります。
予算をこれほどかけた超大作映画だったのですが、これが史上最大の愚作と言う評価が多く、MGMは起死回生になるどころか大きな負債を抱えることになりました。
これによって、シネマ・ミュージカルのMGMは、その後、ミュージカル映画から離れてしまったのです。
アメリカでは、その後、ミュージカル映画は残名ながら、ほとんどと言っていいほど、制作されなくなりました。
シアター・ミュージカルも新たなヒット作品は生まれませんでした。